気象病

頭痛の女性

気象病とは

・気象の変化によって起こる頭痛、関節痛、めまい、むくみ、体のだるさなどの症状を総称して「気象病」という。
・気象病は天気の変化だけでなく、低気圧による雨や湿気の影響も大きい。
・台風が遠くにあっても微気圧変動が関係しているようで、天気痛の症状が出やすい。

気象病の原因

・気象病の原因はまだ完全には解明されていないが、一般的には自律神経の乱れが関係していると考えられている。
・自律神経は体温や血圧、心拍数などを調節する神経で、交感神経と副交感神経のバランスが重要である⁵。
・気圧や湿度などの気象要素が変化すると、自律神経のバランスが崩れて血管や筋肉が収縮したり拡張したりすることで、頭痛や関節痛などの症状が起こると考えられている。

気象病の診断

・気象病は特定の検査で診断することは難しいが、以下の方法で自己診断することができる。
・頭痛日記をつけて、天気と頭痛の関係を調べる。
・セルフチェックシートを使って、自分の体調不良の傾向を把握する。
・医師に相談して、他の原因を除外する。

気象病の分類

気象病は以下のように分類されることがある。
・高気圧型:晴れた日や冬場に起こりやすく、頭痛や肩こりなどが主な症状である。
・低気圧型:雨や台風の前後に起こりやすく、めまいやむくみなどが主な症状である。
・温度型:気温の上昇や下降に起こりやすく、発汗やぜんそくなどが主な症状である。

気象病の治療法

・気象病の治療法は以下のようなものがある。
・薬物治療:頭痛薬や鎮静剤などを服用する。ただし、医師の指示に従って適切に使用することが必要である。
・生活習慣の改善:睡眠や食事、運動などを規則正しく行うことで、自律神経のバランスを整えることができる。
・気象情報の活用:気象庁や気象予報士などが発表する気象情報や天気痛指数などを参考にして、予防策を講じることができる。→頭痛ーる:気圧予報で体調管理

黒板とパンダ

中医学的なアプローチ

繰り返しになりますが、気象病とは、気候や天気の変化によって体調不良になる病気の総称です。特に台風が近づくと、気圧や湿度の変化が激しくなり、頭痛やめまい、疲労感、関節痛、吐き気などの症状が出やすくなります。これらの症状は自律神経の乱れが原因と考えられています。

中医学では、自然界で起こる気象現象を「六気」といい、「風」「寒」「暑」「湿」「燥」「火」の6つに分類します。これらの気象現象が人体に影響を与えるときは「六淫」と呼ばれます。台風の場合は、「湿」が主な影響因子となります。

中医学的な治療法としては、以下のようなものがあります。

・漢方薬:体質や症状に合わせて適切な漢方薬を服用することで、自律神経のバランスを整えることができます。

代表的な漢方薬:勝湿顆粒

・養生法:食事や生活習慣を見直すことで、体内の湿気を減らし、自律神経の調整を促すことができます。具体的には、以下のようなことに注意しましょう。
・湿度が高い日、特に夏場は熱中症に十分注意しながら水分摂取量をやや減らしギミに、塩分摂取量をやや増やしギミにすことで、水分代謝を促進します。
・油っこいものや甘いものは控えめにし、さっぱりしたものや辛めのを多めに食べることで、消化器官の働きを高めます。
・温かい飲み物やスープを摂ることで、体温調節を助けます。
・適度な運動をすることで、血行を促進し、汗をかくことで体内の湿気を排出します。
・睡眠時間は7~8時間を目安にし、寝る前にはリラックスできることをすることで、自律神経の安定につなげます。カフェインの取り過ぎに気をつけてくださいね。

漢方薬の服用をご希望される場合、その方の体質によって種類が異なることがありますので漢方薬局でご相談ください。

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