長引く(14日以上続く)咳について

長引く咳で苦しむ女性

風邪~咳喘息~ 気管支喘息へ?!

風邪をひいた後に咳が長引くことがあります。この咳が14日以上続くと、咳喘息に。さらに放置すると気管支喘息へ進行発展する可能性があります。

1. 風邪による咳の発生
風邪をひくと、ウイルスが気道に感染し、咳が出ます。この咳は通常1〜2週間で治まりますが、乾燥した空気や気温の変化が原因で、喉や気道がさらに刺激され、咳が長引くことがあります。

2. 咳喘息の発症
咳が14日以上続くと、咳喘息(せきぜんそく)に発展することがあります。咳喘息は、気道が過敏になり、※軽い炎症が続く状態です。この状態では、咳が主な症状で、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという音)はほとんどありません。

3. 気管支喘息への進行
咳喘息を放置すると、気道の炎症が悪化し、気管支喘息に進行することがあります。気管支喘息は、気道が狭くなり、呼吸困難や喘鳴が現れる病気です。特に夜間や早朝に症状が悪化することが多いです。

咳喘息について

咳喘息は、長引く咳を唯一の症状とする喘息の一種です。喘鳴(ヒューヒュー、ゼーゼー音)や息苦しさは伴わず、気管支喘息の前段階と考えられています。

症状

  • 持続的な乾いた咳:数週間から数ヶ月続くことが多いです。
  • 夜間や早朝に悪化:特に夜間や早朝に咳がひどくなる傾向があります。
  • 痰の絡まない咳:痰がほとんど出ない乾いた咳が特徴です。

原因

咳喘息の原因は多岐にわたりますが、主に以下の要因が考えられます

  • アレルギー:ダニ、ペットの毛、カビなど。
  • 環境要因喫煙、冷気、運動、ストレスなど。
  • 感染症風邪インフルエンザなどの呼吸器感染症が引き金になることがあります。

診断の仕方

咳喘息の診断は、以下の方法で行われます

  • 病歴と症状の確認:長期間続く咳の有無を確認します。
  • 呼吸機能検査:スパイロメトリーなどで気道の状態をチェックします。
  • 呼気中一酸化窒素(FeNO)検査:気道の炎症を測定します。
    呼気一酸化窒素濃度(FeNO)測定装置一酸化窒素ガス分析装置NIOX VERO
  • 診断的治療:咳喘息の治療薬を試し、効果を確認します。

分類

咳喘息は以下の2つに分類されます

  • アトピー型:アレルギー反応が検出されるタイプ。ダニやペットの毛が主な原因。
  • 非アトピー型:アレルギー反応が検出されないタイプ。原因は不明なことが多いです。

治療法

咳喘息の治療は、以下の方法で行われます

  • 気管支拡張薬:気道を広げる薬を使用します。
  • 吸入ステロイド薬:気道の炎症を抑えるために使用されます。
  • 生活習慣の改善:アレルギー物質の除去や禁煙、ストレス管理が重要です。

咳喘息は早期に適切な治療を行うことで、気管支喘息への進行を防ぐことができます。長引く咳に悩まされている場合は、放置せず早めに呼吸器内科の専門医の診察を受けることをお勧めします。

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松澤薬局の健康相談のススメ

咳喘息にはアレルギー反応が検出されない非アトピー型があります。このタイプは原因が不明なことが多く、症状の改善に悩まれる方も少なくありません。当薬局は無理なくご自身の自然治癒力で体質改善を目指します。
(※強い症状がある場合は、体質改善中に西洋薬の併用をおすすめします。)

中医学的療法

中医学では、咳喘息の治療において「気・血・津液」のバランスを整えることが重要とされています。以下のような療法が用いられます。

1. 温灸療法: 経絡に沿ったツボを刺激することで、気の流れを改善し、咳を鎮めます。
2. 漢方薬: 体質や症状に応じた漢方薬が処方されます。

代表処方

1. 麦門冬湯(ばくもんどうとう): 乾いた咳や喉の乾燥感を和らげます。
2. イスクラ麻杏止咳顆粒S(いすくらまきょうしがいかりゅうえす): 痰が絡む気管支炎の咳に。

養生法

咳喘息の予防と改善には、日常生活での養生が重要です。以下のポイントを心がけましょう。

1. 適度な運動: 気道を強化し、免疫力を高めます。ウォーキングやヨガなどの軽い運動がおすすめです。
2. 食事の見直し: 辛いものや冷たいものを避け、温かい食事を心がけましょう。特に、肺を潤す食材(梨、白きくらげなど)を積極的に摂取します。
3. 環境の整備: 室内の湿度を適切に保ち、ホコリやダニを防ぐために毎日掃除・洗濯を行います。

役に立つ話

咳喘息は、適切な治療と生活習慣の改善で症状をコントロールできます。中医学のアプローチは、体全体のバランスを整えることで、根本的な改善を目指します。日常生活での養生法を取り入れ、健康な生活を送りましょう。

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